千葉県の不動産投資、今回は「千葉市美浜区」に焦点をあて、不動産投資に必要な情報を収集・分析していきたいと思います。
調べる内容は以下の通り。
- 地域情報（空き家の状況・治安・子育て環境）
- 人口（人口推移・将来人口）
- 不動産価格の動向（地価・平均家賃）
- 賃貸需要・資産価値
- 交通情報（路線・高速）
- その他
「千葉市美浜区で不動産投資」をお考えの方にとって、有益な情報があれば幸いです。
千葉市美浜区の概要、特性
空室は不動産投資の最大のリスクのひとつです。
そこで「千葉市美浜区」の住宅の稼働状況を測る目安として、、「千葉市美浜区」の空き家率から見ていきましょう。
空き家率の推移
下記が平成10年から25年、5年毎の「千葉市美浜区」の空き家率・空き家件数の推移です。
平成10年：8.0％（4120戸）
平成15年：10.2％（6330戸）
平成20年：7.8％（4990戸）
平成25年：7.2％（4920戸）
千葉市美浜区の空き家率・空き家件数ともに、かなり優秀な数値で推移しています。
また賃貸用住宅の空き家件数の推移は、平成20年から25年にかけてかなりの増加が見られます。
平成15年：2420戸
平成20年：2230戸
平成25年：3010戸
刑法犯認知件数（刑法犯）の推移
不動産投資を行なう上で、投資先エリアの治安状況は賃貸需要や資産価値に大きな影響を与えるます。
そこで「安心して暮らせる街」の基準のひとつとして、犯罪件数（刑法犯認知件数）を確認してみましょう。
過去の犯罪件数（刑法犯）は下記になります。
平成15年：3,659件
平成20年：2,352件
平成25年：1,976件
平成26年：1,722件
平成27年：1,583件
平成28年：1,459件
千葉市美浜区の刑法犯認知件は年々減少を続け、平成15年と28年を比較すると約4割程度まで減少しています。
この成果は、千葉市美浜区の防犯パトロール、防犯アドバイザー派遣、防犯メール配信、防犯カメラ・防犯街灯補助などの防犯対策に取り組みよるものと言えるでしょう。
今後も安定した治安に期待できるでしょう。
待機児童数の推移
ファミリー層を視野に入れた不動産投資を行う場合、子どもがいる世帯がメインターゲットになります。
また子育て世帯で仕事との共立を希望する世帯も増加しているため、待機児童対策は注目すべき項目でしょう。
では子育て世帯が住みやすい街であるかのひとつの指針になる待機児童について見ていきましょう。
過去の待機児童数は下記になります。※千葉市全体の数値
平成25年：32人
平成26年：0人
平成27年：0人
平成28年：11人
平成29年：48人（33人※今までの定義）
平成25年度に待機児童ゼロを達成後しましたが、平成29年にはかなりの待機児童が出ています。
今後の取組に期待したいところです。
次に千葉市中央区の不動産価格の動向について考察していきましょう。
千葉市美浜区の不動産価格
不動産投資の出口戦略にも関わってくる不動産の価格動向について見ていきましょう。
まず千葉市美浜区の地価は、千葉県内7位、全国180位となっています。
最高坪単価は1993年の186万円でしたが、2016年は27％程度の51万円で推移しています。
現在までの地価動向
では最近の地価の変動を見てみましょう。
1994年以降はバルブ崩壊の影響で、地価は下降を続けましたが、2006年（1.34％）、2007年（4.67％）、2008年（6.93％）の3年間は上昇となりました。
またここ4年の動向は、2013年（-1.76％）、2014年（0.48％）、2015年（-0.63％）、2016年（-2.64％）と下降傾向となっています。
次にエリア別の動向ですが、
上昇した地区
みどり台エリア（9.65％）、西千葉エリア（7.32％）、西登戸エリア（2.37％）、海浜幕張エリア（0.67％）
下降した地区
幕張本郷エリア（－4.78％）、千葉みなとエリア（－2.69％）、検見川エリア（－2.65％）、検見川浜エリア（－1.77％）、稲毛海岸エリア（－0.64％）、京成稲毛エリア（－0.6％）、幕張エリア（－0.56％）
と、下降したエリアが多く見られました。
賃料相場
では千葉市美浜区の家賃相場はどうなっているでしょうか？
間取りごとにホームズ家賃相場情報を見ていきましょう。
1R～1DK：1位
1LDK～2DK：1位
2LDK～3DK：3位
3LDK～4DK：2位
すべての間取りで上位にランクしています。
千葉市美浜区の交通・アクセス
では千葉市美浜区の電車状況はどうなっているでしょうか？
千葉市美浜区内には3駅あり、JR京葉線の利用が可能です。
JR京葉線：海浜幕張駅、稲毛海岸駅、検見川浜駅
複数路線が利用できる駅はありません。
千葉市美浜区の人口推移
少子高齢化、人口減少、空室問題など・・・不動産投資における大きなリスクと考えれます。
そしてこれらのリスクはすべて「人口」に起因する問題と言えるでしょう。
それでは千葉市美浜区の人口動向を見ていきましょう。
現在までの人口状況
最近3年間の人口は、2015年：149009人、2016年：148566人、2017年：148168人となっています。
また1990年から2010年までの5年毎の人口推移は下記となります。世帯人員数の推移とあわせてご確認下さい。
人口推移
1995年：129913人
2000年：133698人
2005年：144809人
2010年：149565人
増加を続けてきた千葉市美浜区の人口も、ここ数年は減少傾向です。
今後人口推計
では今後の人口推移はどうでしょうか。
下記は国立社会保障・人口問題研究所（以下、社人研）による2020年～2040年までの千葉市美浜区の人口将来推計と年齢3区分別人口（割合）となります。
社人研による将来人口推計※2020年～40年の5年毎
2020年：153917人
2025年：152177人
2030年：148674人
2035年：143971人
2040年：138694人
年齢3区分別人口※2020年～40年の5年毎
年少人口：％→12.5％→11.3％→10.3％→9.9％→10.0％
生産年齢人口：％→59.4％→59.1％→58.0％→54.8％→50.7％
老齢人口：％→28.1％→29.6％→ 31.7％→35.2％→39.3％
千葉市美浜区の人口は2020年以降、減少する予測です。
また年齢3区分別人口からは、少子高齢化の進行が読み取れます。
次に千葉市美浜区による将来人口を見ていきましょう。
千葉市美浜区の将来人口推計
2020年：149,000人
2025年：148,000人
2030年：142,000人
2035年：133,000人
2040年：123,000人
1世帯あたりの人員
2010年：2.32人
2015年：2.40人
2020年：2.23人
2025年：2.15人
2030年：2.07人
2035年：2.00人
2040年：1.93人
高齢化率
2020年：27.1％
2025年：28.7％
2030年：30.8％
2035年：35.1％
2040年：40.4％
千葉市美浜区による将来推計も、将来に渡り減少が予測されています。
その数値は社人研よりも少なく、早い減少スピードとなっています。
千葉市美浜区で行う不動産投資の将来性
これらのデータを元に千葉市美浜区が不動産投資エリアとしては適しているか考察していきましょう。
不動産投資と人口問題
各データをまとめると下記になります。
社人研のデータ：減少
千葉市美浜区のデータ：減少
どちらのデータからも、人口は10％以上減少する予測となっています。
そのため賃貸需要が減少するが予測できますのです、不動産投資エリアの選定は慎重に行う必要があるといえます。
しかし、千葉市では人口対策への取り組みがスタートしているため、今後の動向に期待してみたいところです。
不動産投資と交通
では千葉市美浜区の交通に関してはどうでしょうか？
千葉市美浜区はJR京葉線の利用で東京駅方面のアクセスは良いと言えるでしょう。
海浜幕張駅から東京駅まで30分程ですので、通勤や通学に便利な地域と言えます。
不動産投資と不動産価格
では不動産価格をみていきましょう。
千葉市美浜区の千葉県内でのランキングは地価は7位、平均賃料は1位（～3位）となります。
すべての間取りの賃料は、地価よりも上位にランクしていることがわかります。
また2016年の取引では、海浜幕張駅周辺で143万円、稲毛海岸駅周辺では93万円と高値での取引が確認できます。
千葉市美浜区の不動産投資
以上、千葉市美浜区の特性、人口、交通、地価について調査してきました。
これらの情報を要約すると千葉市美浜区は・・・
- 千葉市美浜区の人口は減少傾向が続く。
- 少子高齢化、核家族化が進む。
- 千葉市美浜区の空き家率・空き家件数ともに優秀な数値で推移。
- 犯罪発生件数は減少傾向。
- 地価は下降傾向。
となります。
着目するポイントや重要視するポイントは人によって異なりますが、千葉市美浜区は不動産投資エリアとして面白い地域と言えるのではないでしょうか？
※千葉市美浜区、国立社会保障・人口問題研究所、土地代データ、平成25年住宅・土地統計調査を参考に記事を作成しています。